Symbol x Trackgood ケーススタディ
Symbol x Trackgood ケーススタディ
サプライチェーンの透明性と持続可能性に力を与えるSymbolのブロックチェーン
サプライチェーンをトラッキングし、サステナブルインパクトを追跡記録するTrackgoodは、低費用で導入の容易なツールとして信頼を得ています。ここでも、Symbolブロックチェーンが活かされています。
課題
購入商品のブランドに対する消費者の要求水準はますます高くなっています。リサイクルや倫理的な購買行動によってポジティブな変化をもたらすことができると考える消費者は96%に達しています。また、消費者の88%は、社会と環境に対する負荷の軽減をブランドに支援して欲しいと考えています。
ところが企業の69%は、サプライチェーンの可視化を未だに実現していません(事業継続協会2017年サプライチェーン・レジリエンス調査より)。5,300品目の家庭・ファミリー用品の95%については、グリーンな製品または倫理的な製品であるという主張を立証することが困難です。この問題は小規模なビジネスほど深刻で、サプライチェーン管理ソフトウェアをインストールしている企業はわずか6%に過ぎません。
ここで最も重要なのは、記録の真正性です。高い倫理観を掲げるあらゆるブランドの生き残りには、サプライチェーン全体にわたって倫理的な調達・購買を実践しているという主張を裏付け、実証する能力が必要不可欠です。サプライチェーン全体の透明性があってこそ、購入商品とその販売者に対する消費者の信頼を築くことができるのです。
そこでTrackgoodは、あらゆる規模のビジネスがサプライチェーンの透明性を確立し、サステナブルインパクトの追跡記録を実行できるように、簡単に利用できる手頃な費用の方法を提供したいと考えました。
アプローチ
Trackgoodは、ブランドが自社のインパクトデータを共有でき、サプライチェーンの各段階を自社が取り組む国連の「持続可能な開発目標」(SDGs)に結び付けることまで可能にする、持続可能性の強化を主眼とした追跡記録ツールを制作しました。
これで末端消費者は、購入と消費についてさらに詳細な情報を得た上で意思決定ができるようになり、自分達が真の違いをもたらし、身の回りの世界に貢献していることを実感できるのです。
Trackgoodの利用は簡単そのもので、セットアップのプロセスも価格設定もシンプルです。必要なのは、スマートフォンだけです。
この技術を利用するTrackgoodのお客様(ブランド各社)は、絶対的な整合性をもってサプライチェーンの一連の段階を明確に示すことができるようになります。
1.また、Trackgoodには、製品に添付されたQRコードスキャン用のデバイス認証やジオフェンス(位置情報による仮想的境界線)によるセキュリティ強化も可能です。
2. スキャンを行うたびに、Symbolブロックチェーン上に安全に記録されます。しかも、持続可能性メトリックはリアルタイムで、追跡記録データとともに提示することが可能です。
これでブランド各社は、透明性をサプライチェーンに容易に組み込み、持続可能性の信用証明を堂々と掲げることができるのです。
Trackgoodは「NEMイグナイト」インキュベーションプログラム初のプロジェクトとして、2020年4月にNEMベンチャーズの承認を受けました。
初期のプロトタイプは、NIS1パブリックチェーンを使用して2019年第3四半期に実稼働を開始しており、メインネットのローンチ時にTrackgoodのSymbolへの移行を実施します。Trackgoodの正式ローンチは2020年11月の予定で、すでにパイロットブランド3社が同ツールの採用を決定しています。
メリット
Trackgoodにより、ブランドはサプライチェーンに透明性を簡単に組み込み、自信をもって自社のサステナブルインパクトを消費者と共有することができます。その真正性と信頼は、Symbolのブロックチェーン技術に支えられています。
Trackgoodは、サステナブルインパクト関連データをもっと明確にリアルタイムで提示し、自社の倫理的なポジショニングを強化したいと考える倫理的なファッションブランドや、すでに存在を確立し、持続可能性をさらに自社のビジネスモデルに取り込みたいと考える企業など、ポジティブな変化を実現しようとするあらゆるビジネスに適しています。
「2018年のプロジェクト創始以来、NEMとの協働を続けており、Symbolの選択についてもまったく躊躇はありませんでした。Symbolは、NEMの強みを土台として機能をさらに追加し、柔軟性は一層高まり、使いやすくなっています。Symbol REST(表現状態転送)APIによる作業がシンプルだという点も、我々がSymbolを選んだ理由の一つです。Symbolには大いに期待しており、今後も協働を続けていくのが楽しみです。」
Trackgood共同創設者
John Hussey氏
Trackgood website https://trackgood.io